『多重反論法』は、札幌『カウンセリング こころの相談所』独自で考えた心理療法です。
今回の【心理カウンセリングと心理学】のブログは、その『多重反論法』についてご説明いたします。
『多重反論法』は、『負の注目』、『正の注目』、『無視』の3段階で、『ネガティブな自動思考』が現れたら、すかさず『反論』し、『不適応的認知』を『適応的認知』に変えていく反論法です。
ネガティブな部分に『注目』し、ネガティブな『ストローク』を与えること
ポジティブな部分に『注目』し、ポジティブな『ストローク』を与えること
『注目』しないこと
存在を認める全ての言動
『ネガティブな自動思考』が現れたら、すかさず、以下の3段階の反論法をおこなう。
『ネガティブな自動思考』に対して、『負の注目』で否定的に反論する。
『ネガティブな自動思考』に対抗する、『ポジティブな思考』を用意し、『トランス療法』反論法で【五感】(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)、【気分・感情】、【身体】、【行動】の情報、形容詞、接続詞を【言語】に乗せ、『ポジティブな思考』を『正の注目』で肯定するようにメッセージを与える。
『ポジティブな感覚』を十分に味わい、【気分・感情】がポジティブになったら、『ネガティブな自動思考』を『無視』するようにメッセージを与える。
「どうして自分は完璧にできないんだろう・・・」
全か無か思考(白黒思考)
「完璧にできるに越したことはないが、人間だからミスすることもある。」
「それよりも、私は、貴重な今という時間に幸せを感じられることをした方が良いかもしれない。
今日はラッキーなことに天気も良いし、太陽が優しい日差しを指してくれていて、世界をこんなにも明るくしてくれていて、ポカポカと心地よく私の体を暖めてくれていることに気づくことができる。
そう、こんなに素敵な日には、私の大好きな、甘くて、すごくおいしい、あのショートケーキを買いに行こう。
あのショートケーキのあの柔らかい触感を感じる瞬間が私を幸せな世界に連れて行ってくれるんだ。
あのショートケーキを買った帰り道は、うれしさのあまり、体が軽く感じていることでしょう。
そして、ついに家に着き、あのショートケーキを食べるその時が、私だけの幸せな時間と空間になることでしょう。」
「だから、済んだことを今考えていたら、考えた分、幸せでいられる時間が減るだけだから、考えないようにしよう。」