NO216.集団での対人関係『同調と逸脱』『達成と親和』-札幌カウンセリングこころの相談所 心理カウンセリングと心理学
今回の【心理カウンセリングと心理学】のブログは、集団での対人関係『同調と逸脱』『達成と親和』というテーマです。前々回、『職場集団』における『対人関係』の4対の内の2対、『同調と逸脱』『達成と親和』を札幌『カウンセリング こころの相談所』がご説明します。

NO216.集団での対人関係『同調と逸脱』『達成と親和』

札幌 カウンセリング こころの相談所 ブログNO216

 

前々回の【心理カウンセリングと心理学】のブログで、『対人関係』の4対の要素のうち2つをお話ししました。
今回のブログは、『対人関係』の残りの2つである『同調と逸脱』『達成と親和』について札幌『カウンセリング こころの相談所』がお話をします。

 

『対人関係』の『心理的側面』の4対-『同調と逸脱』、『達成と親和』

 

3.『同調と逸脱』

 

①『同調』

集団規範が形成されると同時に、メンバーはその集団の規範に従い、同調するように求める『集団からの圧力』強くなっていきます

 

同調しないメンバーに対しては制裁が加えられることがあります。

 

人が同調する動機には、集団や他のメンバーとの関係を維持し、承認を得て、罰は避けたいという『規範的影響』があります。

 

例えば、転職や異動をして新たな職場に参入すると、これまでと違う『集団規範』があることに気づくことがあります。
この『規範』に従わないと、他のメンバーからの承認が得られなかったり、あるいは、何らかの制裁を受けるようになり職場での居場所がなくなってきています。
通常、新規参入者は、そうならないように、その職場の集団規範に適応するような認知の仕方や行動様式を身に付け、職場になじんでいくのです。

 

しかし、『同調の動機』には単に罰の回避だけでなく集団や他のメンバーの意見を有効な参考情報として受け取り、適切な行動をしたいという『情報的影響』もあります。

 

ただし、『規範的影響』『情報的影響』は、他者からは表面的に同一の行動として見えるので本人にしかそれを区別することはできません

 

なので、会社や上司、同僚が『規範的影響』『情報的影響』区別して本人にとって適切な形で調整する行動をしてあげること『難しい課題』でもあります。

 

②『逸脱』

集団規範に沿わない行動や態度をとること『逸脱』といいます。

 

『逸脱の動機』には、集団規範や集団からの期待とは関係なく自分独自の立場をとろうとする『独立』と、あえて集団規範や期待とは反対の態度や行動をとろうとする『反同調』あります

 

『規範に忠実に同調してきた者』は、『報酬』として地位と信用が与えられますが、これにより、その物はある程度の『逸脱』が許容されることがあります。
これを『独自性クレジット』と言います。

 

そして、『独自性クレジット』という地位と信用を得た者がその蓄積した信用(=クレジット)を使い切るまでは『逸脱』が許容されるのです
つまり、『規範に忠実に同調してきたこと』『逸脱』区別しない『不公平』おこなわれる可能性があるのです

 

4.『達成と親和』

『達成と親和』は、内発的動機の種類である『達成動機』『親和動機』を意味します。

 

①『達成動機』

ある優れた『目標』を立て、それを高い水準で完遂しようとする動機のことです。

 

達成動機が強い人は、適度な困難を伴う課題に挑戦しようとし、自分の活動の成果に対するフィードバックを求め、成功・失敗の原因を自分の能力や努力に帰属させ、親しさよりも有能さを優先して仕事仲間を選ぶ傾向があります。

 

②『親和動機』

他の人と友好的な関係を成立させ、それを維持したいという動機のことです。
親和動機が強い人は、電話や手紙によるコミュニケーションを多くし、他者との会話ではアイ・コンタクトが多く、自分と意見が異なる人への強い反発心を示したり、有能さよりも親しさで仕事仲間を選ぶ傾向があります。

 

『達成動機』も『親和動機』もメリットがある動機ですが、お互いが妨害しやすい動機でもあります
会社や企業、上司は、従業員が『達成動機』も『親和動機』も高い水準で獲得でき、『両立』してバランスよく得られるように、環境を整備する必要があるでしょう。

 

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