今回の【心理カウンセリングと心理学】のブログは、『記憶』してもらい、『想起』してもらいやすくなるための『気分・感情』コミュニケーションというテーマで札幌『カウンセリング こころの相談所』がお話したいと思います。
記憶
《情報記憶》
あくまで情報のみの記憶、メモをとったり、反復して記憶したり、または、体験したり、話題にしないと忘れやすい
- 他者の名前
- 他者の住所
- 他者の血液型
- 他者の年齢
- 他者の出身地
など
《エピソード記憶》(体験や【行動】など、《五感記憶》を含む)
自分が体験した記憶、【五感】で感じた記憶、自分が【行動】した記憶、他者が【行動】していたのを見た記憶など
- 彼と遊園地に行った時の思い出(楽しかった)
- 書類が間違いだらけで、課長に書類を投げつけられた出来事(悲しかった)
- 人気のラーメン店に並んでいたのに、列に割り込まれた出来事(腹が立った)
など
- 《エピソード記憶》は《五感情報》を含んでいる
- 《エピソード記憶》と《感情記憶》は結びつきやすい
《感情記憶》
感情の記憶
- 楽しい(彼と遊園地に行った時の思い出)
- 悲しい(書類が間違いだらけで、課長に書類を投げつけられた出来事)
- 腹が立つ(人気のラーメン店に並んでいたのに、列に割り込まれた出来事)
など
想起
想起とは、記憶していることを思い出すことです。
『意識的』に想起することもあれば、『無意識的』に想起することもあります。
気分一致効果
気分一致効果とは、その時の【感情】に一致する内容のものが記憶されやすく、その時の【感情】に一致する内容のものが想起されやすいというものです。
例
- 課長に書類を投げつけられた日の仕事の帰り道に喫茶店に入り、ホットコーヒーを頼んだのに、アイスコーヒーが出てきて、悲しかったのを今でも覚えている。
- 彼と行った楽しかった遊園地の帰りに、私の好きなキャラクターのぬいぐるみを買ってくれて、すごく嬉しかった。そのぬいぐるみは部屋に飾っているが、それを見る度、楽しく、嬉しい《感情記憶》と共に、その時の《エピソード記憶》を思い出す。
『気分一致効果』を活用した『気分・感情』コミュニケーション
- まず、相手に自分の好意の【感情】を伝える時に、【五感】にインパクトを与える【行動】(言語だけではなく)を起こし、《エピソード記憶》に記憶してもらいましょう。
- 想起を起こしやすいのは、【五感】と【感情】です。
- 特に【五感】は操作しやすいので、相手に自分の好意の【感情】を伝える時に、【視覚】で認識しやすい飾る物か身に付ける物などをプレゼントするのも有効な手段です。
- そうすれば、相手はあなたのプレゼントを見る度に、あなたの好意の【感情】を想起するでしょう。