今回の【心理カウンセリングと心理学】のブログは、『コミュニケーション』の分類-『対話分析』による分類というテーマでお話していきます。
対人関係やコミュニケーションにおいて、まず重要なことは『断絶』しないようにすることです。
『継続的』なコミュニケーションにおいても、『発展的』なコミュニケーションにおいても、『相互尊敬』『相互信頼』なコミュニケーションにおいても、『断絶』することがないとは言い切れません。
この対人関係やコミュニケーションの『断絶』を防ぐために『交流分析』の『対話分析』の理論が活用できるでしょう。
人は話をする時、自分の『自我状態』を使って、目的の相手の『自我状態』に向けて発信し、目的の『自我状態』から『ストローク』が返ってくることを『期待』します。
そして、自分から発信された(発信したつもりがないものも含む)メッセージを受信した相手は、『自我状態』を使って、目的の『自我状態』に向けて発信し、目的の『自我状態』から『ストローク』が返ってくることを『期待』します。
この『自我状態』⇔『自我状態』の対話の分析方法が『対話分析』です。
相手の存在を認める全ての言動(良くも悪くも)
『対話分析』では、『相補的交流』、『交差的交流』、『裏面的交流』の3つの交流パターンがあるとしています。
医者「肉類の取りすぎには気をつけてくださいね。」
患者「はい。気を付けます。」
Aくん「サッカーやろう!!」
Bくん「うん。やろう。」
Aさん「新商品のデザイン、これが良いと思うけど、どう?」
Bさん「たしかにスタイリッシュで、好まれそうですね。」
Aくん「好きです。付き合ってください。」
Bさん「私、スポーツマンが好きなの。ごめんね。」
息子「なんで、いつも酒飲んで、酔っぱらって、母さんに暴力振るうんだよ!!」
父親「うるさい!!ここは俺のうちだ!!出ていけ!!」
Aさん「なんで、あんたは、いつも待ち合わせに遅れてくるの!!」
Bさん「あんたこそ、いつになったら貸したお金を返してくれるのさ!!」
奥さん「あなた、浮気しているでしょ!!」
奥さん「嘘でもいいから、していないと言って!!そうしたら許すから。」
ご主人「何で疑うんだよ!!」
ご主人「誤解だけど、誤解させて悲しませてしまったかな。ごめんね。」
Aさん「奥さんの服、とても似合っているわ。」
Aさん「おばさんなのに、その服着る!?」
Bさん「奥さんこそ、いつもおしゃれね。」
『交差的交流』になるかもしれないと思っていても、伝えなければいけないこと、伝えた方が良いこと、伝えたいことなどがある場合あると思います。
その時は、まず相手が『期待』している『自我状態』で『ストローク』を返し、その後に自分の主張や意見、事情などを伝えましょう。
そうすれば、『相補的交流』となり、『断絶』しないコミュニケーションができるでしょう。
課長「今日中にこの荷物片づけないと、間に合わないぞ!!頑張るぞ!!」
Aさん「体がだるいので、もうできません。」
課長「何言っているんだおまえは!!」
課長「今日中にこの荷物片づけないと間に合わないぞ!!頑張るぞ!!」
Aさん「課長、今日中にこの荷物片づけてしまわないとダメなのは重々承知していて、皆さんのお役に立たないととは思っているのですが・・・」
Aさん「朝から体がだるくて、もうできそうにありません。」
課長「そうだったのか。分かった。おまえは、休憩室で休んでいていいぞ。」
コミュニケーションがうまくいかなかったり、継続しない場合は、相補的交流ではない可能性がありますので、以上の内容を参考にしていただければと思います。